Attitude
「私の作品」?
「何に一番留意して設計するか?」
私は依頼者から設計を受けた建物を「私の作品」とは呼びません。この「作品」という呼び方に以前から奇異な感じを受けていました。画家は自分で画材を買って自分の感性をキャンバスに表現します。この場合は文字通りその画家の「作品」と呼べるでしょう。しかし、建築士の場合は依頼主の建物を、本人に代わって、その道のプロとしての知識をフルに生かし建物を設計しますが、その建物は決して設計した建築士の物ではありませんよね。あくまで、施主が実現したい建物のお手伝いしただけだと考えます。そういう考えで私は 「私の作品」とは呼ばないのです。もちろん依頼者が「あなたの作品」と言ってもいいよとのお言葉をいただければこんなうれしいことはありません。
私は設計する際に最も気をつけること、それはまず安全であると言うこと。地震や台風に建物自体が壊れて、そこに住んでいる人が命を落とすことが無い、これが最重要課題です。次に、快適な温熱環境の建物を作ること。これは何も、エアコン等を利用した電気万能の建物を作ろうと言うものではありません。建物を高気密・高断熱にすることによって、少ないエネルギーで夏は涼しく、冬は建物全体が暖かい、そんな建物を作る事をいつも気にかけています。